産後クライシスとは?

投稿日:2018年11月7日 更新日:

産後クライシスとは

「産後クライシス」とは、出産後に夫婦間の愛情が著しく悪くなることをいいます。
出産後、妻の生活環境は劇的に変化します。産後すぐに、妻は数時間おきの授乳やおむつ替えなどにより、どうしても睡眠不足になりがちです。そんな状況では出産によって低下した体力もなかなか回復せず、疲れやすくなり、精神的にも追い詰められた状態になります。妻は子どもと自分のことで精一杯で、夫のことを考える余裕はありません。それどころか「どうして私ばかり大変な思いをしなければいけないの」という不満が日に日に増してしまうことになります。また、出産によって大きく変化するホルモンバランスも、精神的不安定を生み出す要因と言われています。
一方、夫は子どもが産まれても生活環境はそれほど大きくは変化しません。もちろん赤ちゃんが産まれればミルクを飲ませたりおむつ替えをしたりしますが、職場に向かえばいつもと変わりない日常を過ごしますし、もし妻が里帰りしていれば実質的には何も変化がありません。夫としても赤ちゃんの面倒をみたいと思っていても、実質的には妻に任せきりということが多く、家族でありながら疎外感を感じることが多くなります。
このように、妻が精神的に追い詰められ、夫が妻からの愛情を感じられない状態が続くと、「産後クライシス」に陥ってしまいます。1~2か月程度で自然と仲の良い状態に戻る夫婦もいますし、10年以上たっても夫婦仲が冷めた状態が続く夫婦もいますので、早めの対策が必要になってくるといえます。

産後クライシスの乗り越え方

まず、妻側の産後クライシスの対処法ですが、自分でどうにかできる問題と、自分ではどうにもできない問題があります。まず、ホルモンバランスの変化や子どもの夜泣きについては自分ではどうにもできません。赤ちゃんの夜泣きで追い詰められたときや、イライラしてしまうときなどには「赤ちゃんは泣いて当たり前」「イライラするのはホルモンバランスのせい」と考えるようにしましょう。次に、「どうして私ばかりが・・・」という夫への不満については、できるだけ夫に頼ることで解消させましょう。真面目な人ほど「私が頑張らなければ」と自分自身を追い詰めがちですが、夫も母乳をあげる以外なら何でもできるはずです。些細なことでも「あれやって」「これやって」と頼ることで、「私ばかりが大変」という不満が解消されますし、夫も、妻と子どもの役に立つことで疎外感も減っていくでしょう。また、その際には「やってもらって当たり前」ではなく、感謝の気持ちを伝えるようにすれば、その後の夫婦関係への良い影響が期待できます。
次に夫側の対処法ですが、出産後に妻がイライラしてしまうのは当たり前、と受け止めることが大事です。出産で疲れた体にムチ打って赤ちゃんのお世話をしているのですから、精神的に余裕がなくなるのは当然のことです。夫がおおらかに構えていることで、妻も安心して赤ちゃんのお世話をできるようになってくるでしょう。また、仕事で疲れているとは思いますが、その中でも家事や育児でできることを探すことが大切です。おむつ替えや沐浴など赤ちゃんのお世話の他にも、たまった洗濯物をたたんだり、食器を洗ったりするなど、家庭内を見回せば、妻の負担を軽くする方法はいくらでも見つかるはずです。少なくとも妻の体力がある程度回復し、精神的に余裕が見られるようになるまでは、夫も自発的に家事・育児を担うことが大切であるといえます。
妻側から見れば「夫は家族を養うために働いてくれる存在」ですし、夫側から見れば「大切な子どもを命がけで育ててくれる存在」なので、お互いに感謝の気持ちをもって接すれば、産後クライシスは乗り越えられるはずです。しかし、どうしても難しい場合には、夫婦だけで悩まず、自治体の相談窓口を利用したり、専門医のカウンセリングを受けたりすることも選択肢の一つに入れておいてもいいでしょう。



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