保育園など集団で生活する場所に子どもを預けていると、必ず起こるのが「病気」です。
風邪や腹痛など日常的に起こる体調不良は、子どもの体調管理をしていればある程度は回避できるものですが、感染症になるとなかなか難しいものですよね。
その中でも「出席停止」になる感染病ってどのくらいあるのか全てご存知でしょうか?
ある程度であれば知っている方も多いと思いますが、どういった基準で出席停止になるのかについて以下で詳しく見ていきましょう!

出席停止とは?

伝染病に罹ってしまった時に、他者に感染させる恐れのある状態(完治していない状態)の時に、他者にその感染症を蔓延させない為に集団生活を避ける必要のあるもの。
また、完治するまではその治療に専念するべきだとされています。
ここでいう集団は学校や幼稚園、保育園などのことです。

他者にうつる恐れがあるので、「学校保健法」で伝染病にかかっている者の出席を停止させるというものがあります。
出席停止が必要とされる伝染病に罹った場合、いくら見た目が元気そうであっても、医師の許可が出るまでは登園は禁止されます。
余談にはなりますが、出席停止なので、その期間中は欠席扱いにはなりません。

出席停止になる伝染病は、学校保健法施行規則の中で3つに分類されています。
 
*分類   伝染病の種類           出席停止期間
 第1種 「感染症予防法」1類・2類       病気が治癒するまで
 第2種 飛沫感染する伝染病         出席停止期間の基準を規定
 第3種 学校教育活動を通じて流行を広げる  医師の判断や条件により異なる
     可能性がある伝染病

良く知られている病名をいくつか以下で紹介します。
・第1種
 腸チフス・赤痢・コレラなど
・第2種
                    登校停止期間   
 結核                医師により伝染の恐れがないと認められるまで
 咽頭結膜熱(プール熱)        主要症状が消退した後2日を経過するまで
                   (ただし医師が伝染の恐れがないと認めた時はこの限りではない)
 水痘(水ぼうそう)          全ての発疹が皮化するまで 
 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)    耳下腺腫脹が消失するまで
 インフルエンザ           解熱した後2日を経過するまで
 百日咳               特有な咳が消失するまで
 麻疹(はしか)            解熱した後3日を経過するまで
 風疹                紅斑性の発疹が消失するまで
・第3種
                     登校停止期間
 流行性結膜炎            眼症状改善し、医師により伝染の恐れがないと認められるまで。
 急性出血性結膜炎          上記と同じ。
 腸管出血性大腸菌感染症       症状が改善し医師により感染の恐れがないと認められるまで。
                   (無症状性病原体保持者は登校停止不要)
 
*第3種には、条件によって登園が停止される伝染病もあります。
 保育園ではこちらの症状の方が感染する子が多いです。夏場などは特に症状が表れやすいです。(以下に記載)
               注意すべき点                        登校許可の目安
 手足口病        一般的な予防法の励行                    解熱して全身の状態が安定していれば登校可
 /ヘルパンギーナ                                  (ただし、咽頭内でのウイルスが増殖している間は飛沫感染の恐れがある為、
                                           発熱や咽頭・口腔内の所見の強い急性期は感染する可能性がある)     
 伝染性紅斑(りんご病)  妊婦への感染注意!急性期の症状変化にも注意する。      発疹が出始めれば感染力が殆ど消失していると考えられる為、
                                           発疹のみ残っていて、全身状態が良好になれば登園可能。
 マイコプラズマ感染症                                感染力が強いとされる急性期が過ぎれば、症状が改善・全身状態が
                                           良好になれば登園可能。
 溶連菌感染症      5~10日程度の抗生剤の内服を推奨               適切な抗生剤での治療を受けた後、24時間を経過して解熱し、
                                           全身状態が良好になれば登園可能。
 流行性嘔吐下痢症                                  下痢・嘔吐から回復した後、全身状態が良好になれば登園可能。
 ウイルス性肝炎     B型・C型肝炎の無症状性病原体保有者は登園禁止は不要。    主要な症状が消失し、肝機能が正常に戻れば登園可能。

*上記で示したものの他に、第3種には通常の場合、出席停止の必要のない感染症というものもあります。 
 しかし、感染しているものがある以上、注意や指導などのある状態での登園になります。(以下に記載)
注意すべき点
水いぼ    原則としてプールなど水に入る行為は禁止する必要はないが、二次感染のある場合は禁止。
       多数の発疹のある場合は、他者と共有する可能性のあるビート板や浮き輪などは共有しないこと。
アタマジラミ シラミの駆除が必要。頭皮を触る為、爪も短く切ること。くしやタオルなど頭皮に触れるものは共有を避けること。
       また、シーツや枕カバー、帽子や着衣は付着の可能性が高いので洗濯及び熱処理が必要。
       発見した時にはすぐに一斉駆除することが効果的。
とびひ    病巣の処理と被覆(とびひができている部分を覆い隠すこと)が必要。共同の入浴やプールは水を伝って感染する恐れがある為、避ける。
       とびひの症状が酷いもの(炎症症状の強いもの)や広い範囲に広がってしまっているものは病巣の被覆を行い、
       直接とびひになっている面に触れることは避けた方が良い。(さらに広がる恐れがある為)
病気に罹患した際どうする?
上記のように、登校停止になるもの、ならないものといろいろありますが、これらの病気に子どもがかかってしまった場合は具体的にどう対処したらよいのでしょうか?
まずは、「あれ?いつもと様子が…」と思った時には病院を受診し、医師の判断を仰ぐことが大前提です。
そこで、感染が判明した場合には、保育園にはもちろんですが、保育園以外で接触のあった方(例えば公園での遊び友だちなど)にも感染したということを伝えてあげる方が良いです。
潜伏期間中に関わりがあれば、感染している可能性もあるので、もし症状が出た時には相手が気づくきっかけに役立つことでしょう。
そして、登園停止の病気の場合。
高熱や発疹などは大人がなった場合でも辛い症状ですね。子どもたちは身体が小さい分、より辛いことでしょう。
場合によっては重篤な症状を引き起こす可能性もあるので、「人にうつすから」という観点のみではなく、子どもの身体を慮って十分に休息させてあげることが大切です。
子どもが伝染病に感染した際、もし兄弟がいた場合には、他の家族にも感染している可能性が高いです。
保育園によっては、兄弟も潜伏している可能性がある為、一緒に休園してもらうよう頼むケースもあるので、詳しくは罹患した際に保育園に兄弟の対応も聞いて見る方が良いですね。
母親、父親、兄弟など同居している全ての家族の過去の感染履歴(罹病)があるかを把握すると共に、予防することも大切です。
大人になってから伝染病に罹ると症状が重症化しやすいといわれているので、日々のケアにも気をつけていきましょう。
母親、父親とも仕事をしていると、子どもの病気はある種の大問題です。
最近は核家族が多い為、病気の際に預けられる場所がない上に、保育園に連れていくことができないし、仕事も休みづらいことでしょう。
だからといって、子どもに無理をさせたり病気であることを隠して登園させたりすることは、返って病気を長引かせてしまったり、感染が広がってしまったりするものです。
「仕事を休めないし…まあいいでしょ!」と軽く考えて登園させる方もおられますが、実際、その時自分は良くても別の方も同じように考えて子どもにうつされた時に同じことが言えますか?
子どもも辛いですし、後々自分も辛くなる可能性もあるのです。自分の都合だけでなく、周りのことも考えて行動することがベストでしょう。
なによりも、子どもが病気に罹った時には休暇が取れる環境を作っておくことが大切ですね。

子どもがかかりやすい伝染病は「子どものうちは症状が軽くて済む」と言われがちですが、これは健康な子どもの場合がほとんどです。しかし、みんな罹りたくて病気になるわけではありません。
伝染病に罹っていることをわかっていながら、公園やおけいこ事など子どもの集まる場に連れていくことは大変危険です。
大人は仕事もある為、多少無理をすることもあるかもしれませんが、病気に罹った子どもにはしっかりと休息を取らせて早めの対応で早期治療を目指してあげてくださいね。

保育園のこと】の関連記事
  • 保育士から保護者にお願いしたいこと。
  • 保育園と幼稚園とこども園の違いは?
  • 平日に仕事が休みの時、保護者は保育園を休ませるべきか?
  • 集団生活でありがち!出席停止の病気について
この記事を読んだ人はこちらの記事も読んでいます。